資産オーナーの課題を、独立・公正・中立の立場から解決する

Part3 変化が必要な不動産業界で、不動産会社と不動産オーナーができることとは?

売買仲介はホームランバッター、不動産管理はアベレージヒッター

金井
しかし、売買仲介の会社のいい部分も多くあるかと思います。押しが強いっていうのが、不動産取引のとき有効に作用するんですよね。特に、「問題解決のために不動産を売りたいとき」には非常に頼りになります。
田邊
取引成立までに長い時間をかけられないってことも多いと思いますから、押しの強さ、パワーがとても重要ですね。管理の仕事は、一人のお客さんと長くお付き合いすることが前提となるので売買仲介と管理の適正って大きく違ってくると思いますね。
田邊
この前地主さんから借地を弊社で買い取ったんですが、すごく地形が悪くて小さい土地でした。古い建物を壊してアパートを建てました。借地ですからどこかで売らないといけないと思ってました。地形が悪く小さい土地だから、地主さんからしても売った方がいいのですが、踏ん切りがつかなかったんです。
田邊
「一緒に底地を売りましょう。私も借地を売ります。」ということを理論的に説明して、地主さんの取り分を考慮した売買価額の数字もはっきり出したんです。ようやく「売りましょう」ってことになりましたが、ここまで4ヶ月ほど色々説明いたしました。
田邊
売買仲介の場合はパワー・フットワークが大事ですが、管理の場合は、一人のお客さんに対してどこまで親身になれるかが大事だと思います。野球で例えるなら、売買仲介はホームランバッターで、管理は細かい安打を重ねるアベレージヒッターといったところでしょうか。

海外と日本とでまた違う、不動産業界の制度と商慣行

金井
アメリカって不動産会社の権威って弁護士と比肩されるくらい非常に高いんですよ。過去の取引実績に対する評価が徹底していて、さっきの「両手取引」「キックバック」といった商慣行が無いんですよ。なぜこういった差ができるのでしょうか。
田邊
実際にアメリカの不動産を見たことはないので、色々情報を仕入れているなかでの理解ですが、アメリカの不動産取引に「仲介」という概念ではないですね、売り主と買い主がいる中で、その双方を個人対個人の取引として考え、不動産会社はそのエージェントとして取引に立ち入るということです。
田邊
不動産の情報開示においては、例えば日本の不動産情報サイトのREINSは不動産会社しか見ることができないのですが、取引価額の公示が全て義務付けられているそうです。建物の修繕への考え方も違っていて、自分で修繕して価値を保全・高める考えが行き渡っているそうです。逆に新築より中古の不動産が高い額になったりする。文化というか、物事の考え方の根本が違うから、不動産に対する概念や価値の考え方も違ったものになるのでしょうね。
金井
僕の印象は、別に思うところがあります。前提として、これだけアメリカの不動産業界が日本よりすばらしいと断言できるわけでもないかと考えます。というのもまずアメリカが訴訟社会であり、何か取引に事故がおこると大小関係なくすぐに訴えてきます。不動産が絡む事件や事故も多いということです。
金井
アメリカでは小さい不動産会社がほとんど存在せず、寄り合い所帯のような形で大きな不動産会社を形成して、ある程度の法務部門を持つことで訴訟に備えている側面があるそうです。こうでもしないと訴訟の連続に耐えられないということですね。判例も尋常じゃなく多いので法制度が整えられるわけです。
金井
逆に仕組債みたいな、顧客にとって悪い商品が出回れば即座に裁判にかけられ淘汰される文化なので、日本人と比較して大変ドライな性格と言わざるを得ないところですが、だから生き残る不動産業者というのは実力があると言えるのではないでしょうか。顧客の利益を大事にする人なら、結局訴えられず生き残る自然淘汰になるわけですね。
金井
でも不動産業者さんと実際仕事してますが、押しの強いところはあれど、悪い人はそういないです。たぶん悪徳業者っぽい不動産会社は、バブルで淘汰されたんじゃないかって。
田邊
それは当たっていると思いますね。私の父の世代では、もう色々滅茶苦茶な人・会社がいたようです。同じ不動産会社の中で、こっちの部屋で1000万円で買った不動産を、となりの部屋で2000万円で売るみたいな。一晩かからず一時間で買い手がついて1000万円儲けているって話が本当にあって、なんでも買えば儲けられるって錯覚しちゃったんでしょうね。幸い父はそういうことをしなかったので今があるわけですが、だいぶ消えていった不動産会社がいたということを聞いています。
金井
これも悪い不動産会社が自然淘汰されて、いい不動産会社が生き残ったってことでしょうね。一日で1000万円儲けるとか、今じゃ海外のサッカー選手とかじゃないとできないでしょ笑

不動産オーナーに対して、中立な助言のできる専門家と交流する場を提供したい

金井
ところで、田邊さんの方で、『大田区不動産オーナー勉強の会』というものを立ち上げたそうですが、これはどういったものでしょうか?
田邊
これは大田区の方でなくても参加できるのですが、不動産オーナーで事業承継で困っている方って結構いらっしゃって、金井先生の講義でも取り上げてますが、意味のない相続対策をやってしまっている方も多いんです。正しくない情報が蔓延してしまっている現状、不動産会社が主催している場ではありますが、士業のような専門家の方をお呼びして、知識を備えながら、専門家と不動産オーナーの交流の場を設けること趣旨としています。

大田区不動産オーナー勉強の会はこちらから

金井
ありがとうございます。最後に、これからの陽徳不動産の展望を・・・。
田邊
私の会社として、2つの軸を考えております。まず、今年宅建業法も改正されました。この中で、売買の仲介の際に買い主に対して建物事前調査(インスペクション)の説明をするというものが、制度として促進されました。私は、インスペクションがいずれ近いうちに義務化されるものと考えていて、お客様に安心して不動産を買ってもらうよう、インスペクション対応を柱にするということを重視しております。
田邊
もうひとつとして、不動産の管理の部分になりますが、修繕による不動産の価値保全ないしは価値を高めることに着目しております。コストパフォーマンスも理由ですが、人口減の時代になってきて、「古くなったら新築に立て替える」考え方では通用しなくなってきてますからね。不動産業界の変化に合わせて、私達も上手に変わっていかないと生き残れません。

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