資産オーナーの課題を、独立・公正・中立の立場から解決する

なぜ保険を買う側もリテラシーが必要なのか

なぜ保険を買う側もリテラシーが必要なのか

金井
これは「一部の」という話題ではあると思いますが、顧客に「生命保険が本当に必要か」という議論をそっちのけで、販売手数料の多い商品を提案してくる保険営業が結構存在していると聞きます、金融庁もこの問題を指摘しているのですが。

こう聞くと皆さん銀行・証券窓口をイメージするでしょ?そういう傾向が強いのも事実なようですが、銀行・証券会社「だけ」がそうなのかというと、これもちょっと違うかなと。

これは実例なんですけど、70歳を超える人を被保険者として生命保険契約を締結しようとするケースなんてものがあります。これだと被保険者が高齢ですからどの段階で亡くなっても、払う保険料と貰える保険金って一緒なんですよね。払ったぶんが戻ってくるだけってことになる。運用利回りもつかないと(これは銀行預金も低金利なので変わりませんが)。

こうなると、保険の場合、中途解約すると払った保険料が、全部は戻ってこなくなってしまうので、それこそ銀行預金より「お金を引き出しづらくしている」だけのような気がするのですが。

稲毛
また・・・嫌な質問が飛んできましたが(笑)

まず、被保険者のご家庭の状況によっては、という大前提を考える必要があります。
70代以上の方への保険商品というのが、非常に売れた時期っていうのが本当にあったんですよね。私も販売しました。この状況に関しては、金融庁が「何をやっているんだ」と大激怒しました。こうした状況があったのは事実です。

ただ、非常に低金利な時代であることや、保険商品が持つ特性を鑑みるとその限りではない。保険に入る目的を貯蓄や運用ではなく、さっき私の事例にあった「受取人固有の財産」にするというようなところです。
相続が発生して銀行に行くと、現金って引き出せなくなるっていう問題がありますよね。保険は「契約」になりますので、事が起きれば即現金化ができる。

例えば銀行預金が100ある中で、葬式代その他に配分できる現金を保険に換えておくというような選択とか。このように目的を明確にして保険に換えることに関しては、私は十分合理的なのかと思います。

金井
ちなみに・・・、この事例、どういう家庭で発生したかというと、奥さんと子供のいない男性みたいなんですよね。お姉さんが一人いるだけで、別に預金を引き出せなくなって問題になるようなことはなかったみたいですが。

いずれにしても、保険に入る人の課題の中身を理解して販売しているならいいんですが、この事例に関しては、保険に入ることに何の意味があるのか理解できないので、かなり疑問を呈したと。こういったことも保険業界では実際にあるというのは事実かと思います。

不動産より簡単!安全!「生命保険を活用した相続対策のイロハ」

金井
不動産と比較して生命保険を活用した相続対策が「簡単・安全」とありますが、この点については同意見です。もっと言うと、保険と比較して「不動産を活用した相続対策」というのが「不安定で危険」というのが正確なんですが。保険の場合非常に儲かるということはないんですが、大きく毀損するということもあまりないんですよね。強いて言えば、保険が外貨建てだったときの為替リスクくらいでしょうけど、不動産と比べるとそこまで破壊的というわけではないかと。

不動産の場合金額の問題もありますし、一歩間違うと取り返しのつかない問題に発展する可能性もある。生命保険で資産が吹っ飛んだという話はないですから、「簡単・安全」と言われると、そのとおりかと思います。

稲毛
実は私も不動産を実際所有しているのですが、(不動産を否定しているわけではないですが)不動産って「価値がわかりづらい」んですよ。金額でいくらになるのかというのがとてもあいまいになりがち。保険はあくまでただの「契約」ですから、日本は法治国家ですので「契約」に従うというのが大きな安全性につながっています。「確実性」というところでも、「契約」という都合上、確実に履行されるのが大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

もうひとつ「信頼性」という面でメリットを申し上げたいのは、不動産って「塊」ですから、地震立国である日本で資産を不動産に偏らせて、果たして安全なのかということです。私の保有している不動産もビルが建っているんですが、築30年以上で結構老朽化している。関東で巨大な震災が発生する確率が年々高まっている中、不動産に依存しているのは大きな不安材料と言えるのではないでしょうか。

また相続の面でも、不動産の評価額は下げられるものですが、分割は時価目線からになります。だから例えば兄弟で遺産分割するってなったときに、不動産の遺産分割はかなり時間をかけなければならない、とても困難な問題です。この遺産分割の課題をまず固めないと相続の問題解決は一向に進まなくなります。

金井
不動産と生命保険どちらを選択するかというのは、資産形態に対する個人の好みというのもあります。不動産だけが持つメリットもいっぱいあるわけなんですけれどね。

生命保険にとって手ごわい対戦相手はたぶん銀行預金ですよ。でも銀行預金に絶対勝てるメリットがあって、さっき言った『保障』の面というのが、生命保険は圧倒的に強い。『運用利回り』については引き分けで、『流動性』(何かあったときにすぐ引き出せるか)については銀行が勝つんですよね。

稲毛
すぐに現金に替えられるかというのはやっぱり重要です。保険の場合は『保障』の面も含めて「なぜ保険に入るか」という目的・保険の効果効能を考えておくのが、保険を有効活用する上で大前提になります。

相続の場合の「遺産分割の対象外」というのも、保険の大きな効能のうちのひとつで、効果効能を考えれば銀行預金よりも有用なのではと考えますね。

保険で法人税の節税ができるって本当?

金井
企業オーナーに関わる話題として、よく法人税の節税効果とあります。よくある提案内容としては、会社で生命保険に加入すると全額ないしは半額が経費扱いになるので、その経費扱いの部分が法人税の節税になるということなんですね。

ただどこかで解約すると今度はその分利益が出てしまいますので、法人税がかかる時期を3年~5年後に先延ばしにできるのが本質なのかと思います。この本質に対して「3年~5年後に退職して、退職金扱いにすることで保険解約時の利益と相殺すればいい」というセールストークをする保険営業が結構いるみたいなんですね。

私の意見として「数年後に退職する」と言って本当にそのとおり数年後退職した経営者はひとりも見たことがありません。そんな人は現実誰もいなんですね、なぜかみんな辞めようとしない。ですから退職時期をプランニングするという考え方が全く理解できないんですね。普通に考えると、経営者というのは辞めざるを得ないときにならないと絶対に辞めないというのが私の考えなので、結局法人税の節税と言いながら利益の繰り延べにしかならないんじゃないかと思いますが。

稲毛
針のむしろみたいな感じなんですが・・・(笑)

確かにそこは私も同意見で・・・。保険で節税ってできないものなんですよね。「どう考えてもできないもの」なんです。節税が保険の『本質』ではないですから。

節税というセールストークはあるにはあるんですが、企業で節税をしたいのなら、『企業共済』だったり『セーフティネット共済』みたいに、全額損金計上できてちゃんと戻ってくるようなものがあるので、まずはそっちを選択した方が当然いいですよねと。

あと保険業界というところで、「法人税に対する扱いが適当すぎるな」という実感が正直すごくあるんですよ。法人税って、利益が800万円超か以下かで金額変わるじゃないですか。

金井
全然違ってきますね、はい。
稲毛
セールストークの中の節税効果って、800万円超での節税効果を謳っているんですね。これじゃ保険営業が嘘をついていると言われても仕方がない。

正直節税を目的とした保険は私も一回だけしかやったことがないです。昔の一回やったのを経て、勉強すればするほど保険と節税は違うものだと実感しています。

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