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借地権者(建物オーナー)に売るのと、底地買取業者に売るのと何が大きく違うの?

借地権者(建物オーナー)に売るのと、底地買取業者に売るのと何が大きく違うの?

金井
でも結果として「地代が水準と比べて低い」となってしまうと、固定資産税で地代が減少してしまい、相続が発生すると相続税で大打撃を受けてしまうことになってしまいます。
金井
貸宅地・底地を所有していると、地代を更新できないので収入を産まないのに、年々上がっていく税金だけ増えてしまう財産になってしまうので、だから早急に手放すことが「安定した相続戦略」のために必要になるわけなんです。もちろん先祖代々の土地ということもあるので、感情的な抵抗も多いとは思うんですけどね。
金井
じゃあ仮に貸宅地・底地を売却する決断をしたとすると、この買い手がつきづらい・売却額が低くなりがちな土地を、どのように売るのでしょうか。
金井
私としては、ひとつは借地権を持つ建物オーナーに対して売ること。もうひとつは『底地買取業者』という底地の売買を専門とする不動産会社に、借地権が打たれたまま売ることの2パターンを考えます。
山口
まず建物オーナーに売るパターンですが、こちらの手法が土地オーナーさんに一番メリットが大きいです。他の買い手より高く買ってもらえる可能性が非常に高いんですね。
山口
底地買取業者の場合、「所有者の思い通りにならない土地」をそのまま売却するため、売却額が非常に低くなってしまう。
山口
底地買取業者のビジネスモデルって、買い取った底地を建物オーナーに買ってもらって利益を得ている。逆に言えば、買取額が高すぎると赤字になってしまうんですね。だからどうしても安い金額で買い取ろうとするわけです。
金井
底地買取業者って大手の上場企業もいますよね?買い手の資金力としては建物オーナーより圧倒的に高いイメージを持ちますが。
山口
底地買取業者の場合は、底地の所有に伴うリスクも一緒に引き取るのと、先ほどのビジネスモデルの面から、安く買い取ろうとします。
山口
じゃあどうして建物オーナーが一番高く買い取ってくれるのかというと、建物オーナーからすると割安で土地オーナーの所有する底地を所有することができるからです。
山口
ひとつの貸宅地・底地があったとして、二つをあわせた不動産の価値が分割されてしまいます。
例えば建物と土地の二つを併せて1000万円の不動産があったとして、400万円の価値の底地があったとします。
となると、底地買取業者の場合、底地に伴うリスクも一括して引き取る都合上、400万円の金額そのままで引き取ってくれることはありません。
金井
業者が引き受けたリスクの分、買い取った後に底地買取業者が損してしまう可能性の分だけ、売却額が値引きされてしまうと。
山口
ええ。しかしこれが建物オーナーに売った場合だと、建物オーナーが土地の権利を400万円で買い取ることになっても、もし建物と一緒に転売すれば、1000万円の価値で売ることができるわけです。底地の価値そのままで買い取っても、転売したときの元が取れてしまうんですね。
金井
なるほど、土地オーナーが保持し続けたり、底地買取業者のような第三者が買い取る場合にどうしても付随する『借地権』に伴うリスクも、建物オーナーに土地の権利がわたるわけだから当然消える。
金井
さらに建物オーナーが得た土地の権利とともに不動産を売却したら、土地オーナーが底地のまま売却するよりはるかに高い金額で、しかも『借地権』のリスクを値引きせずに売却できると。でもこのように借地権と底地を一体化したときに、メリットを享受できるのは建物オーナーだけっていうことなんですね。
山口
そういうことです。
金井
ちなみになんですが、底地買取業者の買取額で底地の相続税を申告したら、税務署って大体否認してきます。さっきの山口さんの話のように、底地買取業者の買取額は低くなりがちとはいえ、そのまま申告すればいいじゃないと思う人って結構多いんですよ。
金井
でも実際に裁判官に聞くと、「建物の権利と底地をくっつけたとき金額が、底地の評価額だ。」って言って否認されるんです。「底地買取業者のビジネスモデルに当てはめた売却額と、税法に定められた評価額はあくまで別物だ。」ということですね。

借地権者との売買交渉のポイントは?

金井
ところで、山口さんのお仕事は、この建物オーナーに買ってもらう仲介をすることになるのですが、普通の不動産業者の不動産仲介とは全く別物のように感じます。
山口
普通の不動産売却の仲介は、不特定多数の買い手候補から一番高い金額で買い取ってもらえる買い手を捜すことが仕事ですからね。
金井
まあ、自分の知っている買い手だけにしか仲介しなかったり、買い手と売り手の双方から仲介手数料をもらう不動産会社もいますけど・・・。
金井
それは置いとくとして、通常不動産の売買仲介だと買い手が不特定である一方で、山口さんの場合最初から建物オーナーひとりに決まっているわけですよね。
山口
普通の不動産仲介と違い、もし交渉が折り合わなければ、別の買い手を捜すという選択ができません。だから建物オーナーさんへの仲介には、自分の誠意をいかにして建物オーナーさんに伝えるか、信頼関係の構築が何より重要です。
山口
「建物オーナーさんとヒアリングをして、土地オーナーさんの考えも照らし合わせながら、底地に纏わる問題を解決する方法を模索していく。」こうした姿勢で臨むことが、建物オーナーさんとの信頼関係を得るコツと考えています。
金井
こうした交渉の中には、何かと気難しい人と接しなければならなかったり、昔の恨み節みたいなのが出てきたりするといいます(笑)お話できる範囲でよろしいので、具体的なエピソードとかありましたら。
山口
詳しくは言えないところはありますが・・・。例えば、土地の相続税評価に対して建物オーナーへの地代が安いような底地を持つ土地オーナーの問題解決の事例がございます。さっきのような地代更新がなかなかできていない土地オーナーさんのような事例ですね。
山口
この時はどう交渉したのかというと、「あくまでも底地の問題解決というものは、建物オーナーさんは土地を借りるだけの立場なので関係ないけれども、土地オーナーさんには多額の相続税が発生します。そうした中、今まで安い地代だったのは、土地オーナーさんが大目に見てくれていたところもあったんですよ」というように、まず事情をきちんと説明しました。
山口
この事例は、土地オーナーさんと建物オーナーさん同士の信頼関係もきちんと構築できていた案件でしたのでしたら、「このまま土地オーナーさんに相続が発生してしまうと、土地オーナーさんの家が大変なことになってしまう」ということを、正直に申し上げました。想いを素直にお伝えするという方法ですね。
山口
それから、もし更新料を払いたくないという想いの建物オーナーさんが相手だったら、「更新料はいらないから、土地オーナーさんが買い取って、地代相当額で貸家契約にする」という事例もございました。「(相続人間での調整・合意が大前提ですが)本人1代限りで、借地人契約を終了する」というのもありましたね。
山口
建物オーナーさんと土地オーナーさんの立場・背景によって話が変わってきますが、このように底地を買い取ってもらう以外の方法で模索していくこともあります。いずれの方法を取るにしても、問題解決のためには、建物オーナーさんにきちんと誠意を示して信頼関係を得ることで、初めてできることだと思っています。
金井
いくつかの解決のための手法があって、当事者の状況に応じて使い分けるけれども、あくまでも目的は「問題解決」ということですね。
山口
そのとおりです。
金井
ちなみに建物オーナーさんに、買い取る気持ちが出てきた場合、大金を要しますから銀行融資が不可欠となってくるでしょうが、山口さんが融資のお手伝いをすることも多いのでしょうか。
山口
建物オーナーさんがご高齢であれば、息子さんにローンを組んでもらうということもありますが、銀行さんをご紹介することもありますよ。

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